Group Message

グループメッセージ

ヨシダグループの
これまでとこれから

一生つづく健倖を、口から。」を実現
するためには、
各社の連携が不可欠です。
グループとしてこれまで大切にしてきた想いや
これから目指す姿について、
次世代を担う3人が語ります。

株式会社ヨシダ 代表取締役 社長 山中一剛の写真

株式会社ヨシダ
代表取締役 社長

山中一剛Yamanaka Kazutake

大学卒業後、吉田精工に入社。吉田精工入社後、渡米。2001年にイリノイ工科大学にてMBA取得。吉田製作所、株式会社ヨシダで経験を重ね、2003年には吉田精工の取締役に就任。2006年に吉田製作所、2007年に株式会社ヨシダの取締役に就任し、2011年より現職。2024年より、一般社団法人 日本歯科商工協会 会長兼務。
株式会社ヨシダ 取締役 山中良晃の写真

株式会社ヨシダサービス
代表取締役 社長

山中良晃Yamanaka Yoshiaki

大学卒業後、吉田精工に入社。株式会社ヨシダに移籍後、器材部や大学部、機械部、学術渉外部、営業本部などを経て、社長室 室長に就任。
2005年より、歯科医療機械の保守・点検・修理等のメンテナンスサービスを統括する現職を兼務。
株式会社吉田製作所 代表取締役 副社長 山中一記の写真

株式会社吉田製作所
代表取締役 副社長

山中一記Yamanaka Kazuki

大学卒業後、産業用印刷機メーカーでエンジニアとして勤務後、2016年に吉田製作所に入社。翌年、吉田精工にも所属し、開発の現場に携わる。吉田製作所と吉田精工の共同開発の橋渡し役にもなっている。

ヨシダグループのこれまで

日本最古の歯科機械メーカーとしての、
挑戦の歴史。

ヨシダグループがこれまで発展してきた歴史と、グループとして提供してきた価値について教えてください。

一剛
ヨシダグループは日本最古の歯科機械メーカーとして始まりました。今でこそ12社の大きなグループになりましたが、始まりはたった5坪を間借りする歯科機械メーカーだったんです。吉田製作所では、日本で最古の歯科器械メーカーと言われている瑞穂屋で修業していたヨシダグループ創業者の山中卯八のもと、長い歴史の中で挑戦を繰り返し、革新的な製品を数多く生み出してきました。
そんなグループとして大きな分岐点となったのが1961年。1958年に発表した、日本で初めての歯を切削できるエアータービン「エアロマット」が、全国へ広まった時期でした。広まった秘密は、当時は営業所がなく営業マンもたった一人という状況だったのを、営業部を分離して吉田販売(現・株式会社ヨシダ)を誕生させたこと。それをきっかけに、今につながる様々なグループ会社が派生していくことになるんです。

良晃
それで言うと、1960年代から70年代は、歯科大学が多く新設され、歯科用ユニットの需要が高まった時期でもありますね。それに合わせて、歯科用ユニットの生産部門強化のために吉田精工を立ち上げて、そこから吉田建設や日本デンタルリースができて。以降も輸入品を扱うクロスフィールド、医科・獣医科分野のクロステック、予防歯科を専門とする会社、ラボなど、ヨシダグループの歴史は、時代の変化に気づき、素早く動くことで、新しい会社を作ってきた歴史ですよね。

一記
会社という視点からは、現在、私は主力工場を担う二つの会社を見ているんですが、両社には文化の違いがあるなと感じますね。吉田製作所には「エアロマット」やレーザー技術を歯科へ応用した業界初の製品のように、その当時の最先端の技術を歯科診療にいち早く取り入れる開発力がある。一方で、吉田精工は、既にある製品を世の中に普及させるために、いかに早く、安く、より良く作るかという点に長けている。それぞれが強みを活かして、グループとしての開発・製造力の高さを実現しているんです。

良晃
そう、違う強みがあります。どんな時もお客様や患者さん、歯科医院の先生のニーズ、その時々の現場の状況の変化に各社が気づき、動いていますよね。それぞれ見る角度が違って多様な意見が出ることも、ヨシダグループらしいなあと思いますし、他にはない強みだと思います。

一記
確かにね。ネクストビジョンという、患者さんの表情や様子を確認しながら、大きな視野で治療することを可能にした、画期的な歯科用顕微鏡があるんです。これを初めて展示会で世に出したとき、他社の方に「YOSHIDAさんらしい製品ですね」と言われたんですよ。私が吉田精工に入ってからの10年弱だけでも、他で見ないような革新的な製品をたくさん出していて。もちろんチャレンジする分、失敗もあるんですが、挑戦をつづけたからこそ大ヒット商品を生み出すことができたんじゃないかと。
かつて1985年のつくば万博出展の際にも「世界に先駆けて歯科用レーザーを製品化しようとしている」という記事が出ていて。先代の方々が、当時の先端技術を歯科診療に応用するという、今のヨシダグループの文化につながる種をまいてくれてたんだなと思いますね。

歯科機械の修理やメンテナンスの
スピード対応力も、私たちの誇り。

一剛
私の叔父にあたる、現在の吉田製作所の山中通三社長(2025年6月現在)がアイデアマンだったように、開発部門のスタッフたちもみんな「世の中にないものを作りたい」という考えだと思います。先代たちが「ヨシダグループってすごい!」と思えるものを残してくれたからこそ、私たちの世代でもつづけていきたいと、尊敬をこめて考えています。
一方で、今、ヨシダグループの社員に「グループで何がいちばん重要か?」と聞いたらほぼ全員が、「ユーザーに使っていただいている歯科機械の修理やメンテナンスの、スピード対応」と答えると思うんですよ。この背景には、歴史があるんです。
当時を振り返ると、高度経済成長期以後、歯科医師が増えた時代は、とにかくモノを作ったら売れる時代で、残念ながら、修理も後回しになってしまっていました。その状況を打破、改善しようと、1978年当時、株式会社ヨシダの取締役であった山中隆司が立ち上げたのが、修理を専門とするデンタルサービスヨシダ(現ヨシダサービス)。そこから、対応力が上がっていったんです。

良晃
修理専門の会社を持っているのは、歯科ユニットを1台販売しておしまい、じゃないことの表れですよね。歯科機械を販売してから10年から20年、もしかしたらもっと長く、開業から閉院までお付き合いしていくことになる。だからこそ歯科医師や患者さんのためというのが必ずベースにあります。そこを裏切ってしまったら誰も使ってくれないですからね。

一記
そう、ヨシダグループの製品を選んでもらえる理由は技術的な面ももちろんあるんですが、修理ができる体制をちゃんと整えているところにもあると感じています。5年くらい前に中国製の安いユニットの参入に危機感を覚えたことも正直あったんですが、結局シェアは伸びなかった。それもやっぱり、修理体制の部分が大きいと思います。だからこそ、メンテナンスを専門とする会社があることを強みにして、グループ全体で力を合わせて向かっていくのはすごくいいんじゃないかと思いますね。

一剛
スピーディな修理対応ができる体制の整備は、これからの社会変化への対応、非常時への備えを作るという面でも、大きな意味があります。ヨシダグループの重要領域として取り組んでいきます。

ヨシダグループのいま

「一生」「健倖」「口から」に込められた仕事の本質。

新しく制定されたグループロゴとグループスローガン「一生つづく健倖を、口から。」について詳しく教えてください。

一剛
「健倖」って漢字、珍しいですよね。「健倖」は、我々ヨシダグループの企業理念の中にある言葉“Health(健康)”と“Happiness(幸福)”、その二つの意味を込めた造語です。今で言う、いわゆるWellbeingという言葉が近いと思います。
一般には、歯科医院は歯科治療の時だけ行くもの、と思われているかもしれません。でも、ヨシダグループが描いている歯医者さんの役割は、人々の一生に寄り添って、口から全身の様子を感じとってくれる「一生のかかりつけ医」なんです。一生つづく健康と笑顔を、全国各地の医療関係者の皆さんと共に実現したい。そんな最終ゴールをグループ内外に示したいと思ったのが、グループロゴとグループスローガンの制定のきっかけです。
幸せについて言えば、美味しいものを食べるとか、良い睡眠を取るとか、運動して鍛えるとか、人によって感じ方が異なる様々な幸せの形があると思うんですよね。ヨシダグループでは今「Dental Next Action」として、歯科×食育、歯科×睡眠、歯科×スポーツといった“歯科×○○”という、色々な領域と歯科との掛け算で、歯科医院の新しい価値を創る活動を幅広く進めています。こうした幸せを増やす取り組みを通じても、ヨシダグループで働くことは、人々の幸せに貢献し、社会に貢献しているというやりがいを感じられますし、そして仕事が面白いと思うので、新しい人にもっともっと来てほしいと思っています。
今回かかげることとなった、グループスローガンの「一生つづく健倖を、口から。」にあえて「倖」の文字を使ったのも、「人」のYoshidaだと思っているからです。人との出会いから会社が生まれて、先代の人たちから受け継がれてきて、人のために医療機器を提供しつづけてきましたし、次の世代の人たちにも想いをつないでいってほしい。そしていずれ「様々な人と出会い、自分自身が成長し、社会を変えるのにいちばん簡単なのは、ヨシダグループに入ることだ」というくらいの存在になりたいですね。

良晃
「口から」の話ですが、本当に、文字通り「健康は口から」なんですよね。誤嚥性肺炎で亡くなる人もいるし、歯周病が糖尿病、心臓病、アルツハイマーなどのリスクを高めるとも言われている。国全体でも、口の中を良くして健康寿命を伸ばそうという動きになっていますし。だからこそ「健倖」、つまり健康とその先の幸せを提供しつづけることがグループの価値、というのは、これからの時代にあっていますよね。

一記
グループ内で記念映像を作ったことがあるんですが、その中で歯科医院の先生が、30年くらい使われていた診療用のチェアを見ながら「この椅子を使って仕事してきたし、この椅子で自分たちの子どもを育てた」とおっしゃっていて。見ていた社員の皆さんと一緒に泣いたことがあったんです。先生方それぞれの一生に関わり、そこに通う患者さんたちにも、生涯、口からの健倖を届けることで関わっていく。責任は重大ですが、やりがいも社会的な意義も感じています。このグループスローガンによって、私たちが果たしたい役割がクリアになったと思っています。

良晃
実は、診察時間の長さを数えると、人生の中でいちばん長い時間を一緒に過ごしているお医者さんって、歯医者さんなんです。だからこそ、口から健康に、幸せになるというのは、多くの人にとって身近に感じられるスローガンではないでしょうか。グループ内への浸透はもちろん、社外へもここで働ける喜びを伝えていきたいですよね。

一剛
スローガンと同時に作ったロゴの話もしておきます。ヨシダグループ120年を迎えるにあたり今回作ることになった「Yコネクト」は、単体としてだけじゃなくて、ブロックのレゴや積み木のように、様々な形に変化させ、構築することができ、かつ、様々なモノやコトや人を表し、つなげていくことを表せる形(ロゴ)なんです。これまでのグループの歩みも変化とつながりの歴史でしたし、これからも我々ヨシダグループの変わらぬ理念や想いを未来に向けて形にしていくという意味も込めました。

良晃
各社があって一つにつながるっていうイメージにもなりますし、時代の変化に合わせて変化していくイメージも湧きますね。

一剛
つながり、つなげることの重要性を噛みしめたいんです。やっぱり大切なのは、人類の未来であり、企業としては、永続性だと思うんですよね。私たちのように歴史ある会社で働き、創業者たちの意志を引き継いでいる人たちにとって、次につなげることは宿命だと思っています。

ヨシダグループのこれから

「一生つづく健倖を、口から。」を実現する
ために、様々なイノベーションを起こしていく。

ヨシダグループの目指す未来や、今後の取り組みについて教えてください。

良晃
今後は高齢化社会に対応するために、ヨシダグループも参加して、訪問診療などの分野を充実させることが必要になっていきます。他の国々もこれから高齢化社会に向かっていくなかで、日本が先駆けて取り組んできた高齢者歯科って、世界に向けて一つの競争力になるなと。

一記
予防歯科は、一生つづく健倖のための重要な分野です。工場でも、2020年に放射線を使わず光で画像診断できる装置OCT(Optical Coherence Tomography)の歯科用としての医療機器承認を世界で初めて取得したり、歯周病のリスクを判定する機器にも取り組んでいたりと、取り組みをどんどん進めています。今後は開発だけにとどまらず、世界に向けて発信していかなきゃいけないと感じていますね。

一剛
ヨシダグループは、これまでもこれからも歯科において絶対的な存在になれるグループだと信じているんです。なぜなら、歯科医院と生活者の一生の関わりの中の、どのフェイズにも対応できるグループ会社が揃っているから。
今、歯科医院の先生方が使う機械の、循環型バリューチェーンを考えているんです。例えば、ユニットの開発・製造、販売、メンテナンスといった製品ライフサイクルを経て、廃棄後にリノベーションして、もう一度活用していくこともできるなと。実際に、廃棄された部品で作った多職種連携型医務室「ウェルビーイングクリニック」がまもなく開業する予定です。

一記
そういったイノベーションを起こすことも、他社にはない製品を開発するのも、まず、純粋に楽しいんですよね。そして、そういう製品を扱えること、社会的意義を果たすことを誇りに感じますよね。どうしたら患者さんや先生方にとって、より良いものになるんだろう?技術者の視点から、もっともっと極めていきたいです。

一人ひとりが歯科を楽しみ、歯科を愛し、
グループの価値観を社会に広げていきたい。

最後にこれを読んでいる皆様にメッセージをお願いします。

良晃
突然なんですが、私は歯科ファンなんですよ。治療しないなら知らなくていいことまで、歯科が大好きで学んでいまして。歯科を好きになれば、口の中がキレイになって。清掃しやすい形になれば、口の健康が保てて。さらに、体の健康も守れる。だから、まずヨシダグループの社員には、いいことばかりの歯科ファンになることをおすすめしたいですね。それが外に向けて伝わり、歯科ファンが1人2人でも増えて、多くの人の健倖につながってほしいです。

一剛
これを考えると楽しくなってきて、ついつい笑顔になるんですけど(笑)、このグループスローガンができてから、先ほどの話に合った歯科×エンターテインメント、つまり、歯科をどうエンターテインメントにしていくかをずっと考えていて(笑)。例えば、これは10年くらい前に考えていて、実際には実現していないのですが、治療でモーターが回転するときにパレードの音楽が流れるとか、診察台までジャングルジムを登っていくとか。そういう歯医者さんだったら、小さい子どもたちが行きたくなりそうじゃないですか?あり得ないと言われるかもしれませんが、そのくらい自由に考えて、若いグループ社員とともに遊びながら実現していきたいですね。

一記
どうやって歯に少しでも意識を向けてもらうか、一生の健倖が口からだと気づいてもらうか、が肝心ですよね。それが実際、自分の生涯の健倖に役立つというのは間違いないと思うので。伝える活動にも力を入れて、歯科ファンを増やしていきたいです。

一剛
歯科は魅力ある市場だとたくさんの人が気づき始めてくれたのはとても嬉しいと感じています。「一生つづく健倖を、口から。」をまずは日本中に浸透させて。そこからアジアへ、そして世界へ、この想いを広げていくことが私たちのミッション。そう考えています。

※2025年7月時点の情報です。

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